静寂の喝采~聖宴のあと

第一章  宮殿

その大地 硫黄と亜鉛 水銀と酸化鉄でできている
死んでいく陽の炎 老いた光は もう地平線に届かない

その空は 褐色の鉄粉 粉塵と硝煙にまみれている  
蝕まれた橙色の月 赤い滴は もはや何も潤さない 

狂気の淵で 廻り続ける 怒りと憎しみ 灼熱の舞踏会
焦土を漂う 苦悶の嗚咽 時を切裂く トランペットの悲鳴

こどもの群れ 悔恨で胸を掻きむしる子 銃の重みで座り込む子
鼠色の目 遠くの手足を 過去の部品を 見つめてる 呆けた目

骨砕かれ 肉裂かれ 粘膜焼かれ

ぼくは全裸で 這っておる 車輪に轢かれた 子犬のように
生爪剥がして 血ぃ吐きながら 大地の硫黄を 吸っておる

これは"一瞬"なのか? "永遠"なのか?
これは"過程"なのか? それとも"裁き"なのか?


第二章  聖母

噴出する静寂 抱れるぼく 
何もないのに 何かが包む

噴水たる静寂 透明の粒子 
何もないのに 感じる存在

慈愛と威厳は 透明の粒子 吐息で編んだ 無垢のレース
絡みつく蒼い指 腹 背中 頬を ふわり撫で 癒してく

そっと寄せられる口づけ 珠い唇は ゼラチンの砂糖菓子
甘いマシュマロ 血 体液 涙を そっと拭き 清めてく  

月は青く震え 真空を満たす エーテル分子 震動の共鳴
泣きやんだ子 祝福なる歓喜 静かにうねる 粒子の波音

・・ -・・ ・・ -・・ ・・ -

ぼくはレース纏って あるいとる 乳に満ちた 羊のように
梳かされた漆黒の髪 なびかせて 金色の陽光 浴びながら


第三章  審判 

私たちは与えた きみに正しい魂を
私たちは授けた 誰も妬まない心を

きみはきみ ほかの誰でもない!
ぼくはぼく ほかの誰でもない?

あぁ この先 誰も きみを貶めない!
あぁ この先 誰も ぼくを裁かない?

さぁ行きなさい! 
         うん帰らなくちゃ・・・
さぁ帰りなさい! 
         おねぇちゃんとこ・・・

嗚咽や悲鳴はもう止んだ トランペットは奪われた


第四章  追憶

夢とはちがう 夢みたん

お目覚め ちがうの 帰ってきてん



カーテン越しの朝浴びて お手手の先にはおねぇちゃん

ほそぉいお指にぎったら サンタさん来はったなぁって

。。。ドングリお目目ぇ 微笑んで



布団の中で考えた おねぇちゃんに触れながら

あの子たち 何人おうちに 帰れたろぉ?



聖夜の宴 そのあとで 

ちっちゃな 仔羊 泣いちゃった

おねぇちゃんの 指にぎり

まくらで 涙 ふいちゃった。。。。 


2浴衣_線画_
                    Pic. by Eiko         





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All is Full of Love

第一章 楽園 何処までも果てなく続く 大地と海 母の如き 慈愛入り混じる空の色彩 天空 唯一点から光射す 御天道様は無いけれど 万物万事皆輝き 宙漂う月も 心無しか眩し...

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No title

「再起、動中」のやしまさんから、トラックバックいただきましたので、その感想をこちらにもしたためさせていただきます・

**************************************************

第一章
豊饒な大地と大空間を跳ねまわる光の結晶。金の輝きの中に揚々たる希望、少年たちとそれを見守る大人たちの幸福感が溢れていて、とてもゆったりした時の流れの心地よさを感じました

第二章
エロチックな暗黒の営みと生命に対する真摯な儀式。生きるという行為の中に潜む、意識の広がりと大人になっていくことへの漠然とした不安、そしてふつふつ湧きあがってくる責任感が(描写されていない)青年の身体から伝わってくるようなイメージが湧いてきました。

第三章
「審判」とされたんですね。突発的に襲いかかってくる自然のっ驚異のような緊張感と。どんどん押し寄せてくる波動の中から湧きあがってくる緊張感と母性、ぐわぁっと内側から湧いてくる歓喜。怒涛の瞬間が、母性愛にゆっくり包まれながら徐々にいつもの時間の波にとりこまれていくイメージが素敵です。まるで粘度の高い絵の具をゆっくり混ぜているような、不思議な耽美的なイメージを感じています。

第四章
静かに静かに帰っていく者。何を成し遂げたのか・・・行きつ戻りつ繰り返される儀式。大げさでありながら静かな儀式。その中に一本芯のように入っている、やしまさんの人生観。。。

全体を似たような形式にして、僕の好むフレーズを入れてくれて。。。それでも、僕とはまったく別の方向性を示していただきました。ビックリしています。感謝の言葉もございません。この詩は頂いてかえって、またゆっくり反芻してみようと思います。

やしまさん。本当にありがとうございました。

HIZAKI

ノープロブレムです!!

HIZAKIさんのお書きになった文章です。
何ら差し支えありませんよ~!。
ご配慮、ありがとうございます。

やしまさん

やしまさん、ほんとうにありがとうございました!
僕の感想はこちらでも載せていと思います(もし差し支えあったらお知らせください)
生と死のはざまを敏感に表現するやしまさんの言葉。
今年もたくさんの刺激をいただきますw

HIZAKI

> HIZAKIさんの世界観へのオマージュも、やっと書き上がり、トラックバックも終えました。
>
> 早速HIZAKIさんから感想まで頂戴し、ありがとうございます。
>
> HIZAKIさんの詩が、此の世中心?の様なので、僕は彼の世を主軸にしてみましたけど…。感じ方、捉え方はひとぞれぞれ。
>
> まだまだ、素敵な言葉を紡いで下さいな☆



> HIZAKIさんの世界観へのオマージュも、やっと書き上がり、トラックバックも終えました。
>
> 早速HIZAKIさんから感想まで頂戴し、ありがとうございます。
>
> HIZAKIさんの詩が、此の世中心?の様なので、僕は彼の世を主軸にしてみましたけど…。感じ方、捉え方はひとぞれぞれ。
>
> まだまだ、素敵な言葉を紡いで下さいな☆

追記

タイトルの『All is Full of Love』は、Bjorkの曲から頂戴しました。

宜しければ、Youtubeなどで、PVを探してみて下さいな。

苦節一週間余り…。

HIZAKIさんの世界観へのオマージュも、やっと書き上がり、トラックバックも終えました。

早速HIZAKIさんから感想まで頂戴し、ありがとうございます。

HIZAKIさんの詩が、此の世中心?の様なので、僕は彼の世を主軸にしてみましたけど…。感じ方、捉え方はひとぞれぞれ。

まだまだ、素敵な言葉を紡いで下さいな☆

Re: さっそく

鍵コメさんへ、
ご訪問ありがとうございます。
のちほど、鍵コメさんのブログにおうかがいして、コメントとして返信させていただきます!

HIZAKI

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

No title

おはようございます!

ダークテイストな「なによし」さんのブログを読んでみたいです。まだ保存されてますか?(コッソリでも教えてくださいなぁ)

なによしさんに受け止めていただいた解釈、全くそのとおりです!

戦場に引きずり出される無力な子は。。。何も知らないのかも
いきなり傷つけられた子は。。。ただただ運が悪かったと思ってるのかも

こんな平和な日本でさえ、僕(HIZAKI)みたいに、他の子、大人と、ずれていて、疎外されたり苛められたり、反動で苛めたり。。。

孤独で、孤独で、全く孤独なときに、たった一人でもにっこりしてくれはる。
その瞬間。

これからも、泣き虫・妬みっこの涼くんを観に来てくださいね ^ω^

さて、ぼくはこれから椿さんとこでポチポチ応援団。

HIZAKI

No title

こんばんは!

いつもとはうってかわって、ダークテイストの漂う文体に思わずドキドキしました!
荒廃の地に佇む無力な子らの悲痛な叫びが声もなく、描かれている感じ。。。
昔ブログで、孤児のまつわる詩をよく書いていたのですが、その頃の自分のタッチと似ていて、引き込まれるように読み終えました・・・!
いつの世も、無力に喘ぎ苦しむ子がいて、そこに手を差し伸べてくれる優しさを渇望している、という風に受け取ってしまいました・・・
(あくまで自分の解釈ですので、ご気分を害されたらすみません><)
物語性を秘めて、惨状の中にある優しさと自分は自分でいていいんだ!みたいなメッセージが込められているようですね・・・素敵な世界観に応援ポチ☆

No title

ななさん、真摯なコメントいただきありがとうございます。

前にアップした「聖夜」の続きです。欲張ったら長くなっちゃったので、分割しました。でも(自分で)いっぺんに読みたかったので章だてでぇ・・

オペラにたとえられて感激です。たしかに章分けてしているうちに、名曲 Queenの"Bohemian Rhapsody" のメロディなどが浮かんできました。

自分で描いた散文より、ななさんのコメントが、僕のこころにすっとはいってきます。

コメント本当にありがとうごいます!

HIZAKI

タイトル:まるで音楽それとも歌劇

HIZAKIさん、こんばんは☆
第一章、ものすごい緊張感
第二章、優しさにほっとし
第三章、私に迫ってくるような、突き刺さるような言葉
第四章、おねえちゃんの胸のかなでぼくといっしょにほっとしている私???。
まるで、オペラを観ているようでした、
私たちは他の誰をも裁かなければ裁かれない、
キリストの言葉が、今ならよくわかります。
けれど、私たちはまだそんな完璧じゃないってことも、とてもわかります。
まだ道のりは遠いです。ずっとずっと永遠だもん。
でも、進んでかなくちゃいけないんですね、いつか進むことが完全なる喜びにかわりますように???。
HIZAKIさんとEikoさんに、素敵なクリスマスを☆

Re: おお!

やしまさん、いつもありがとうございます!!
たぶん、やしまさん好みかなぁとは思っていましたが^^
今回は、公開前にながい時間推敲したので、これ以上は変わらはんよぉ^^
語尾は微妙に変えるかもしれないけど。。

でもでも、再々コメントありがとうございます!!

HIZAKI



> と、感激しつつ。
>
> HIZAKIさんのコトだから、「きっと、まだまだ変わる」と、思ってます。
> 尖る方に変わる(←僕好み)か、狂気さえも包み込んでしまうHIZAKIさんの詞となるか…。
>
> 聖夜の、とっておきの愉しみを、頂戴しました♪

Re: No title

ども、HIZAKIです。朝早い時間にコメントありがとうございました。

語彙力とか関係ないですよ^^

凄惨と絶望の表現に重きを置きました。
とくに今でも戦っている少年兵や、おとなの犠牲にされた子供たちのいわれのない苦痛とか。。。。

そして、ちょっと変わってるだけで、苛められ続ける子・・・

読み取っていただき、ありがとうございます。

当面、こんな重い文は作りません。でも、HMOさんからいただいたコメントは、ハード・ソフトともに残させていただきます。ありがとう^^

では、全ポチしてから居酒屋行きますw

I wish your merry X'mas and happy new year, also to have successful younger times !!

HIZAKI

部活、おつかれさまですぅ


> 最初読んだ時に凄い絶望的な状況から始まっていて驚いたのですが、よくよく考えたらこれくらい絶望的な思いをしている子もいるんじゃないかと思いました…
> 夢だと分かった後の夢の中の子達が何人帰れただろうか?ってところで、子供の純粋な考え、という物を思い出させて頂きました。
> この夢とはいえ絶望の中から姉に会う事が出来た、って事を考えると涼くんにとっては素晴らしいクリスマスプレゼントですね。
> …なんか無茶苦茶な感じになっていますが、僕の語彙力と文章力の無さから生成された物です(苦笑)すいませんm(_ _)m
> 応援全ポチしていきますね!

おお!

と、感激しつつ。

HIZAKIさんのコトだから、「きっと、まだまだ変わる」と、思ってます。
尖る方に変わる(←僕好み)か、狂気さえも包み込んでしまうHIZAKIさんの詞となるか…。

聖夜の、とっておきの愉しみを、頂戴しました♪

No title

最初読んだ時に凄い絶望的な状況から始まっていて驚いたのですが、よくよく考えたらこれくらい絶望的な思いをしている子もいるんじゃないかと思いました…
夢だと分かった後の夢の中の子達が何人帰れただろうか?ってところで、子供の純粋な考え、という物を思い出させて頂きました。
この夢とはいえ絶望の中から姉に会う事が出来た、って事を考えると涼くんにとっては素晴らしいクリスマスプレゼントですね。
…なんか無茶苦茶な感じになっていますが、僕の語彙力と文章力の無さから生成された物です(苦笑)すいませんm(_ _)m
応援全ポチしていきますね!
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ずっと涼くんの中にいたけど、急に外の世界に引張り出されて大混乱中(on 2014.02.01)復活を待っていて下さる皆様に感謝&感謝の毎日です。涼くんは責任もって育てますよって、涼くん大好きさんの方もご安心を♡

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