ディーゼルカー

おねえちゃん が さきに いうたった

おかあさん に きいた おおきなこえで きいたった



いくねんか うち いかなならんのか

ぼくが おねえちゃんの おてて に すがりつくまえに

おねえちゃんが すとんと くずれさって ちいさくなって

じーぱん よごれるのに ほーむの こんくりーとに おんなのこすわりして

ないちゃった おねえちゃんがないた こえだしてないた


ぼくは おねえちゃんの かた なでて なぐさめるの 

おねえちゃん 泣いたらあか・・・・

ぼくも泣いちゃった くわえてた したくちびるが ぷるぷる して

おおごえで ないちゃった



ディーゼルカーが 停まるまで ぼくたち おやこは ずっと 泣いていた

さんにんの 哀しい きもちが つたのように からみあって

悲しい 哀しい 太い幹になって わしわし からだを 震わせていた  

日が落ちても 晩夏の僅かな喧騒と 夕刻の深い寂寥のすきまから しみこんでくる ウツセミの声を


体中に浴びながら 嗚咽に震えながら つたのように ほそい 

ほそい 枝と枝を ぎゅっと 絡み合わせて 震えていた

無題

オムライスが嫌いになってから ディぜルカーの灯油の焼ける匂いが 鼻に残ってから

2年と半分も過ぎてしもたね

僕は 小学校2年生か? けど 学校へは 通ってらへんし

左の足を 少し 引きずりながら 女ん子の服着て おうちで パタパタしておる

外は怖い 


僕は 心のお病気やから 女の子の格好してても ええねんて 







おとうちゃん

あのひ おひっこしのひ

よるおそく おじいちゃん と おばあちゃんの お家に 泊まった

あたらしく すむところは そっから 15ふんくらい あるくとこやけど

おとうちゃんは もう おひっこしおわらせて おばあちゃんちで めしくうてはった

めしいうても とうふやら からあげやら で ビール ぎょうさん のんではったみたいやなぁ


ええ きもちやったんやろ きっと


えりぃ 、りょう~ 、って 珍しく 名前さけんで 

おねえちゃんと ぼくを むりやり おひざ に のせはって

でも おかあさんも ニコニコしてはるし 

いやや いえず ぼくも ねえちゃんも

ごっついい おひざに こそりと ちんまり すわってみた



頭と肩を 撫でてくれはるんけど

ぷーんと 汗とセブンスターのにおいがして 

いややけど好きや 好きやけどいやや って ふしぎなかんじがして 


それでも とっても 安心して ちんまり くっついとった

撫で撫でしてもらってた・・・



生きてる おとうちゃんに くっつたのは それが 最後やったな

最後まで ニコニコ はしゃいでた 


たくさん たくさん はたらいて

あの哀しいことや いま苦しいことも 

ぜんぶ じぶんのおなかに いれっぱなっし しとんたやなぁ

つよいおひとやったんな おとうちゃん ありがとう おとうちゃん


おとうちゃん おおきになぁ

おやすみ

おばあちゃん家から 新しい おうちに うつったのは 

結局 1ヶ月もたってからやった 


あの日 あんなに うれしそうに はしゃいどった おとうちゃんが 

次の日の朝早く 工場の 作業服を着てはって

来週から 新しく 働き始めるはずの 工場の作業着 着てはって  

歩いて20分くらいのとこにある 小さな沢の底で 寝てたそうや

   ヒザくらいなんやけど 深さは。

   せやけど よっぽど 酔っててんなぁ

お父ちゃんを見つけてくれはったおじさん 首と手を大きく振って 

おじいちゃん と おばあちゃんに おはなしきかせとる



お父ちゃんの カバンの中に 遺書があったので 事故ではないと


おまわりさんたちは いいのこして かえっていった



いまは お布団でねかされとるお父ちゃん 

ぼくは ひとりで じっと お父ちゃんの顔 のぞいとる

いつもより お顔がしろくて


さむいんちゃうの?って はなしかけたけど もう 目ぇさまさはんかった

はよぉ めぇ覚まし って ほっぺ さわったら いつもより ずっと つめたかくて


ぼくは 布団の横から 足入れて おねえちゃんにみつかるまで 

お父ちゃんの 冷たい脇腹に 両足の裏をぴったりつけたまま 

じっと 座って お父ちゃんを 温めてたんねん 

おうち

けっきょく 10月。 

きんじょの 川原に コスモスの お花がさいてたころ


ぼくたちは おじいちゃん家に さよならして 

お父ちゃんが 荷物を入れててくれた じぶんたちの 

おうちに 移り住んだん


げんかん ガラガラ 上がりかまち すぐ ダイニングとお台所

おトイレとお風呂


げんかん ひだり ろうか 畳のお部屋が 二つ

ひとつめは お母ちゃんと お父ちゃんのおへや

      お父ちゃんは お写真だけ やってきた


おくは ぼくと おねえちゃんのおへや 大きな窓 あるねんなぁ

ぼくの背ぇでも お外がみえる

お庭だか 空き地だか ようわからんけど 野っぱらが ひろがってる


おねえちゃんは おにわに コスモス 植えるってゆってはる

あれから おねえちゃんは 一度も 泣いたことがないねんけど

笑うことも 少なくなった




それから ぼくのこと ボクと呼ばらへんようなった いつのまにか

りょうくん 涼くんって 名前で ぼくのこと 呼ばはるようなった


    ・・・・ ほんまは ぼくって呼ばれるんが すきなんけどな    



プロフィール

HIZAKI

Author:HIZAKI
ずっと涼くんの中にいたけど、急に外の世界に引張り出されて大混乱中(on 2014.02.01)復活を待っていて下さる皆様に感謝&感謝の毎日です。涼くんは責任もって育てますよって、涼くん大好きさんの方もご安心を♡

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